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【超簡単】アルミ複合板の加工方法をプロが解説!

① そもそもアルミ複合板とは?加工の前にアルミ複合板について知っておこう!

アルミ複合板の加工ついてご紹介する前に、まずはそもそも「アルミ複合板」とはどのような素材なのかをご説明したいと思います。

アルミ複合板とは、芯材の発泡ポリエチレン樹脂カラーアルミで上下からで挟んだ三層構造の板材のことです。
下記の断面図のように、上からカラーアルミ発泡ポリエチレン樹脂カラーアルミの順番に重なった仕様の素材です。

アルミ複合板は、一般的に看板用下地材として利用されており、通称「アルポリと呼ばれています。

また特徴としては、軽量加工性耐久性平滑性安価 の5つがあげられます。

アルミ複合板の特徴などについての詳細はこちらのコラム記事をご覧下さい。
アルミ複合板とは?アクリル板との違いや特徴を解説!

②:アルミ複合板の加工に必要な物と加工方法

ではここからはアルミ複合板の加工方法や加工に必要なものについてご説明していきたいと思います。

加工に必要な基本備品はこちら

まずは加工に必要な基本備品をご紹介します。

・カッターナイフ(市販のカッターナイフでもカットは可能です。)
・カッターマット
・定規
・作業用手袋
・電動ドリル(穴あけ加工用)

カットはどうやったらできるの?

アルミ複合板はどのようにカットできるのでしょうか?
例えばご自宅やDIYなどでアルミ複合板をカットしたい場合には、上記の基本備品にも記載したように、市販のカッターナイフでもカットすることは可能です。
(カッターナイフでのカット方法の詳細については後ほどご説明したいと思います。)
しかし、カッターナイフでのカットは、刃をまっすぐに通すのが難しかったり、カットした後もバリやカエリ(切断面に発生する突起)が出るためヤスリがけが必要です。また、基本的には直線のカットしかできないため、曲線や複雑な形にはカットできません。

一方、専門の業者などでカットする場合は、直線カットはもちろん、曲線や円などの複雑な形状のカットも可能です。
直線カットには丸鋸やパネルソーとよばれる裁断機します。曲線や複雑な形のカットの場合はルーター加工機とよばれる機械を使用し、手動ではなくカット用のデータをもとにコンピュータ制御で切削や切り抜きをします。

穴をあけることはできるの?

アルミ複合板に穴をあけることは可能です。
方法としては、①電動ドリルを使用する方法 と ②専門業者に依頼する方法 の2つです。

まずは①電動ドリルを使用する方法です。


ご自宅などでアルミ複合板に穴あけを行う場合は、電動ドリルが必要です。電動ドリルは大体2,000円前後くらいで購入できるかと思います。
ただし板厚が分厚いものになると、ドリルがうまく入らなかったりする可能性があるので、電動ドリルで穴をあける厚みは限界があります。また、アルミ複合板のカラーアルミの部分(アルミ板)の切り口は鋭利になっているので、穴あけをする際にしっかりと板を固定しておかなければ、ケガをする恐れがあるので注意が必要です。
このように、穴あけに関してもご自宅で加工は可能ではありますが、工具の準備や、仕上がりの精度、加工の際のケガ等を考えると、次に説明する方法の、専門の業者に依頼することをおすすめします。

2つ目は②専門業者に依頼する方法です。

専門の業者で穴をあける場合は、上図のようなボール盤とよばれる機械を使用します。
回転するチャック(ドリルの刃などを取り付ける部分)にドリルや、リーマなどを装着して木材や金属に穴あけ加工をします。使用する目的によって刃を変えて穴をあけます。例えば、ドリル加工は「穴をあける」といった単純な加工で、リーマ加工はドリル加工などであけた穴の「穴寸法を調整して精度を高める仕上げ」といった加工方法、タップ加工はあらかじめあけた穴にタップという工具を差し込み「雌ねじを成形する」加工方法です。
このように仕上がりの精度や、複雑な穴あけが必要な場合には専門の業者に依頼する必要があります。

曲げることはできるの?

アルミ複合板の曲げ加工に関しては、種類によってできるものもあれば、できないものもあります。
曲げ加工ができる銘柄であっても、曲げが出来る範囲もそれぞれ異なります。そのためアルミ複合板を曲げ加工したい場合は、事前に加工が可能な銘柄なのか等を確認しておく必要があります。また、少なくともアルミ複合板の曲げ加工に関しては、ご自宅で加工をするのは非常に難しいため、基本的には曲げ加工ができる専門の業者に依頼することが望ましいです。

縁をなめらかにすることはできるの?

アルミ複合板の小口(切り口)を滑らかにすることは可能です。
専門業者にカットを依頼した場合は必要ありませんが、上記のカットの部分でも少し触れたように市販のカッターナイフなどでカットした場合、バリやカエリなどが発生するため、小口で手指を切ってしまわないようにヤスリがけなどをしてなめらかにする必要があります。

 

アルミ複合板のカット方法

それではここからはアルミ複合板のカット方法について写真とともに具体的にご説明していきたいと思います。
今回は市販のカッターナイフを使用してのカット方法についてご紹介します。

カットラインに印をつける

まずはカットラインに印をつけます。サイズを測って、切断したい部分に目安線となる印をつけます。

切り込みを入れる

先程つけたカットラインに沿って、定規を当てながらまっすぐカッターナイフを通します。カットラインがずれないように定規はしっかりとおさえてカットするようにして下さい。

カットラインを軸に切断

カッターナイフでカットする場合、1回で切断はできないため、定規を当てながら何度も軽く刃を通して溝をつけていきます。刃を通す際に力を入れすぎると、カッターナイフがカットラインからずれてケガをする恐れがあるので、軽く何度も刃を通していくことがポイントです。ある程度の溝がつけば、最後は折割るといった方法でカットします。最後は切断部分にできたバリやカエリを削ってなめらかにし、小口でケガをしないように仕上げます。

 

カットする際の注意点

アルミ複合板をカットする際は、以下のような点に注意してカットして下さい。

・ケガをしないように作業中は手袋などを着用すること。
・カット時に定規がずれてしまわないようにしっかりとおさえること。
・カット後の切り口は特にバリやカエリが出てケガをする危険性があるので、削って滑らかにすること。

但し冒頭でもお伝えしたように、カッターナイフなどで自分でカットする場合は、直線のカットは可能ですが、曲線や複雑なカットはできません。そのため製作するものや、仕上がりの精度など、その時の状況によって自分で加工するのがよいのか、あるいは専門業者に依頼するのがよいのかを判断することが大切です。

 

アルミ複合板を曲げる方法

では次は曲げる方法についてご紹介していきたいと思います。
上記でもお伝えしたように、アルミ複合板の曲げ加工に関しては銘柄によって、加工ができるものもあればできないものもあります。まずはそれを前提として板の種類を選んだり、加工を行う必要があります。
※加工に適さない材料もありますので、加工前に予めご確認ください。

ベンダー曲げ

まず曲げ加工の基本的な原理はプレス(=圧力をかける)によるものです。ベンダー曲げとは、ベンダーと呼ばれる金型の機械で曲げ加工をすることです。ベンダーは、下部の金型にあたるダイと上部の金型にあたるパンチという部分に分かれています。ダイは、パンチからの圧力を受ける側の部分、反対にパンチはダイに圧力を加える部分です。曲げ加工はこのパンチとダイの間に板などの曲げ対象物(材料)を設置して、パンチから圧力を加えることで行われます。
曲げ加工と一言にいっても、例えばV曲げやR曲げなどとさまざまな曲げの方法があります。今回は次で「R曲げ」についてご紹介したいと思います。

R曲げ

「R曲げ」は丸みを帯びるような形で曲げる方法です。Rとは、曲げ位置にかかる半径を指します。ベンダーの形自体が丸みを帯びていることで、板も丸み、曲面的に曲げることが出来ます。銘柄毎に最小曲げ半径などが異なるので注意が必要です。

 

 

アルミ複合板のDIY加工例はこんなにある

ここまでアルミ複合板の加工方法などについてお話してきましたが、実際にはどのようなところで使用されているのか、DIY加工例をいくつかご紹介したいと思います。

・看板や店舗POP
飲食店や美容室などお店の看板や店舗POPにアルミ複合板が使用されています。

アルミ複合板は耐候性(屋外で使用された場合に変形や変色、劣化等の変質を起こしにくい性質)が比較的高く安価で大量ロットにも最適なため、看板や店舗POP、壁貼りのメニューなどによく使われています。
また、インクジェット印刷やカッティングシートを貼ることができるので、カラフルにお好きなデザインの看板を作ることができます。

 

・展示会場ブースサインやプラカード
イベント設営時に使用される展示会場ブースサインやプラカードにアルミ複合板が使用されています。

アルミ複合板は耐候性(屋外で使用された場合に変形や変色、劣化等の変質を起こしにくい性質)が比較的高く安価なので、展示会場の屋外に設置されている大型サインやプラカードによく使われています。

 

 

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