アクリル板の加工の前にアクリル板について知っておこう!

皆さんは、「アクリル板」という言葉を聞いてどんなものを思い浮かべるでしょうか?

「プラスチックの板…?」、「透明のプラスチックのこと…?」

最近では、感染防止対策における飛沫防止パーテーションの普及や、DIYの流行などに伴い、
「アクリル板」が世間一般的にも馴染みのあるものになってきているように思います。

しかしいざ、”アクリル板を使って何かを作ってみたい!”と思っても、
「名前は聞いたことはあるけど、いまいちどういう素材なのかは分からない…。」、「本当に自分で加工できるの?」
という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、近年、飛沫防止対策やDIYでも注目の素材「アクリル板」の加工方法について、ご紹介していきたいと思います!

アクリル板とは?何でできているの?

それではまず、加工方法の説明の前に「アクリル板」がどのような素材なのか、何でできているのかをご説明していきたいと思います。

最初に「アクリル板」という名前ですが、これは一般的な呼称であり、
略号は「PMMA」、正式名称としては「ポリメチルメタクリレート樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)」という名前です。
アクリルとは、名前にも含まれている、”メタクリル酸エステル”または”アクリル酸エステル”の重合体で、非晶質の合成樹脂の一つです。
また、特に透明度が高いと知られているポリメタクリル酸メチル樹脂で作られているものは、アクリルガラスとも呼ばれます。

アクリル板が加工しやすい理由は?

あまり聞き馴染みのない成分からできているアクリル板ですが、
アクリル板は一般的に、プラスチック素材の中でも加工がしやすい素材だと言われています。
そのため、実は私たちの身近なところでもアクリルは様々な用途で使用されているのです。

ではなぜアクリル板が加工しやすいと言われているのか

アクリル板が加工しやすい理由を探るべく、
まずはアクリル板の特徴について見ていきましょう!

【長所】
・高い光線透過率

…アクリルは透明度が高いことが最大の特徴とも言えますが、実際に光線透過率は93%になります。
これはガラスの透過率92%よりも高く、ガラスよりも透明度が高いということです。
有機ガラスと呼ばれることもあり、抜群の透明性を備えています。

・耐候性、耐久性に優れている
…太陽光などの気象条件においても、錆びや腐食などの劣化がしにくいため、屋外の看板などにも使用されています。
ガラスよりも透明度が高く、耐久性に関してもガラスよりも優れているため、
実際に、高い透明度と大きな水圧に耐える必要がある水族館の水槽などにも使用されています。

・耐衝撃性に優れている
…一見ガラスに近い見た目や特徴を持つアクリルですが、強度に関しては、ガラスよりも10~16倍ほどの強さを持ちます。

・電気絶縁性を有する
…高電圧に耐え、絶縁材料としても広く利用されています。

このようにアクリルには長所が多く様々な特性を持つため、「プラスチックの女王」と呼ばれるほどです。
高い透明性と耐候性を持つことから、ガラスの代用品としても使用されることも多く、
電飾看板のカバーや自動車のランプレンズ、水槽など、幅広いシーン、用途で使用されています。

ここまでお話してきたように、アクリル板はプラスチック素材の中でもメリットが多い素材であることが分かりました。
では、加工に関しては具体的にどのような加工がしやすいのかを見ていきたいと思います。
まず、プラスチック板の加工には、カットや接着など、様々な加工があります。
分かりやすいように、今回はプラスチック板の中でも「アクリル」、「塩ビ」、「ポリカーボネート」の3素材で、
一般的なプラスチックの加工の可否を表にしてみました。

アクリル 塩ビ ポリカーボネート
カット
切削加工
(削りだし)
溶接・接着 ×
曲げ加工
成形
レーザー加工 × ×
穴アケ
ミガキ × ×

こちらの表を見て頂いても分かるように、アクリルはプラスチック板の中でも、できる加工の種類が多いです。
比較した塩ビやポリカーボネートでは、例えば、熱に弱かったり、反対に熱伝導率が悪いため、加工ができない、加工がしにくいというものもあります。
そういった中で、上記のように一般的なプラスチック加工全般において、加工が可能・加工が行いやすいということが、
アクリル板が幅広い場面において多用される大きな理由です。

アクリル板の加工に必要な工具は?

上記でお話したように、アクリル板は一般的なプラスチック加工全般において加工が可能です。
では実際にそれらの加工を行うには、どのような工具がそれぞれ必要なのかをご紹介していきたいと思います。
これからアクリル板でDIYなどを検討中の方はぜひチェックして下さい!

①アクリルカッター


まずは「アクリルカッター」です。
アクリル板や塩ビ板などをカットするためのカッターです。
見た目は一般的なカッターナイフと同じように見えますが、刃先がカギ型になっており、
刃先が”アクリルカット刃”、先端が”紙用カット刃”、背面が”面取り仕上げ用のエッジ”という用途に分かれています。
参考価格:300円~1,000円前後

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②ヒートカッター


次に「ヒートカッター」です。
プラスチックをはじめ、布、皮、ロープ、ゴムなどの切断が可能です。
はんだごてタイプのものになると、カットだけではなく、彫刻や曲線・変形カット、穴あけ等も可能です。
参考価格:3,000円~15,000円

③のこぎり


次は「のこぎり」です。
アクリル板や軽金属専用の手動のタイプや、ジグソーと呼ばれる電動のタイプがあります。
参考価格:600円~10,000円

④ヒーターキット


次に「ヒーターキット」です。
これはアクリル板の曲げ加工に使用する工具です。
機械で熱を加えて曲げます。
参考価格:7,000円~40,000円

⑤ヒートガン


続いて「ヒートガン」です。
こちらも曲げや熔接に使用する工具ですが、こちらは温かい風を当てて曲げたり、熔接をするため、
熱変形温度が高いアクリルには基本的には適していません
塩ビ管などの曲げなどに用いられます。
参考価格:6,000円~10,000円

⑥紙やすり


次に「紙やすり」です。
「サンドペーパー」とも呼ばれ、研磨加工に用いられる紙です。
こちらは学校の工作などで使用したことがある方もいらっしゃるかと思います。
参考価格:500円~1,500円

⑦アクリル専用接着剤


最後は「アクリル専用接着剤」です。
アクリル板同士を接着する際の専用の接着剤です。

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アクリル板をカット加工してみよう!

では実際にアクリル板のカット加工の方法についてご紹介していきたいと思います!
上記でカット用の工具をいくつかご紹介してきましたが、
今回は一般の方でも購入しやすい「アクリルカッター」でのカット方法をお伝えしたいと思います。

用意するもの

まず最初にカット加工を行う際に、用意するものをご紹介します。

①アクリルカッター
②カッターマット(パワーマット)
③定規
④金やすり
⑤手袋

アクリル板のカット加工で注意すること

カットする際に、小口(カットした断面)やアクリル板の破片でケガをしてしまう可能性があるので、作業する際は手袋を装着し、注意して作業してください。
基本的にアクリルカッターの場合は、カットするというよりは、溝をつけてそれに沿って折って切断するという切り方です。そのため、溝を入れた部分と残りの部分とで、切断面に段差が出来てしまい、切断面をヤスリ等できれいにする必要があります
カッターで刃を入れる際に出たアクリル板の切り屑はこまめに取り除いて下さい。切り屑が切り口に入り込んでしまい、刃が引っかかりやすくなり、カッターの刃(切込み)が別方向に入ってしまうことがあり危険なので注意が必要です。
力加減によって、定規やカッターマットに傷をつけてしまう可能性があります。
アクリル板に対して定規を当てる際は滑りやすいため、刃を入れる場所がずれやすいです。
板厚が薄く、サイズも小さめのサイズの板のカット等であればアクリルカッターでのカットも可能ですが、
板厚が分厚いものや、大きいサイズの板になると、アクリルカッターでカットするのは大変困難です。

アクリルカッターでアクリル板をカットした検証結果について詳しく書いたコラムがあるので、
こちらもあわせてチェックしてみて下さいDIYのプロが教える!アクリル板をカットする方法・注意点や必要道具を徹底解説

 

アクリル板の穴あけ加工をしてみよう!

次は穴あけ加工についてご紹介していきたいと思います!

用意するもの

穴あけ加工を行う際に、必要なものをご紹介します。
穴をあける方法としては、”電動ドリル”か”ヒートカッター”を使用します。

①電動ドリル or ヒートカッター
②手袋
③保護メガネ

アクリル板の穴あけ加工で注意すること

<電動ドリルの場合>
電動ドリルなどで穴あけ加工を行うと、切削抵抗で熱が発生し、場合よっては穴の内面が溶けて穴の精度(直径、真円度など)が出ないことがあり、きれいに仕上がりません。
適切なドリルの回転数と送り速度に設定し、切削油を給油しながら加工することをお勧めします。

<ヒートカッターの場合>
切込みを入れる際にまっすぐに刃を入れなければ、きれいな円形にカットできません。

 

アクリル板の曲げ加工(曲線加工)をしてみよう!

最後に曲げ加工についてご紹介したいと思います。
加工方法としては、下記で紹介する「ヒーターキット」という工具を使用して、ヒーター部分に曲げたい箇所を当て温めます。
アクリルが温まったら、折り曲げ、冷却をして形状を固めます。

用意するもの

曲げ加工の際に必要なものをご紹介します。

①ヒーターキット
②手袋

アクリル板の曲げ加工(曲線加工)で注意すること

直線曲げしかできません。
板厚が厚いものだと、曲げられないか、加熱部の状態が悪くなります。(対象板厚:5mm程度)
アクリルは熱収縮した部分の歪みによって割れる可能性があるため、注意して加工する必要があります。
最適な条件で加工しなければ、温めすぎると板に気泡が入ってしまい、きれいに仕上がりません。
局部的に熱を加えるため、角度などによっては板に反りが出る可能性があります。

 

アクリル板のレーザー加工は業者に依頼

最後にレーザー加工についてご紹介したいと思います。
アクリル板はレーザー加工にも適した素材です。
みなさんはアクリル板の「レーザー加工」と聞くと、どのようなものを想像されるでしょうか。
レーザー加工機を使用すると、アクリル板の加工の幅は一気に広がります。

例えば、「アクリル板を円形にカットしたい...」「会社のロゴマークを彫刻してほしい...」

このようなご希望がレーザー加工なら叶えられます!

しかしこれらを自分で加工することはとても困難です。
そのため変形カットや彫刻など、アクリル板のレーザー加工は専門業者に依頼することをおすすめします

レーザー加工の機械紹介と加工の流れ

アクリルデポでは、レーザー加工も承っております!

ここからはアクリルデポのレーザー加工機の紹介や加工の流れをご説明したいと思います。

【機械紹介】

アクリルデポでは、600×900サイズが2台、4×8サイズが1台、合計3台のレーザー加工機を所有しています。
自社でレーザー加工機を所有することで、デザインの変更・調整や、納期のご相談にも柔軟に対応致します。

 

【加工の流れ】

次にアクリルデポでのレーザー加工の流れを大まかにご説明します。

・データをご支給いただく場合 

Adobe Illustratorのソフトにてデータ作成をお願いします。

 

作成したデータをサイトのお問い合わせフォームにご添付いただき送信をお願いします。
その際には必ず備考欄に下記内容もご明記ください。
・使用板の種類、厚み、板の色
(ex.アクリル板 5mm 透明...)
・彫刻の場合は表彫りか裏彫りかのご選択


 

製作可能なデータかどうかを弊社で確認させて頂き、お見積もりを作成させて頂きます。
※データ内容(複雑さやサイズ等)によっては、加工出来かねる場合がございます。


・弊社でデータを作成する場合 

メールフォームまたはFAXから、ご希望内容の概要を都度お問い合わせください。
※内容によって製作不可能な場合がございます。予めご了承ください。
アクリルデポにてデータを作成させていただく場合は、別途イラストレーターデータの作成費が発生致します

 

アクリルデポがレーザー加工でお客様から支持される理由

アクリルデポではレーザー加工のお問い合せ・ご注文も多数いただいております。
アクリルデポでレーザー加工のご注文が多い理由をご紹介します!

・納期相談ができる
先程も少しお話したように、アクリルデポでは自社でレーザー加工を3台所有しているため、スピーディな納期を実現できます。

・デザインの相談も気軽にできる
自社加工のメリットとして、デザインの変更や調整も柔軟に対応させて頂きます。

・豊富な知識で最適なご提案
アクリルデポはアクリル板の販売から行っているため、素材選びから加工方法までご希望の商品に合ったご提案をさせて頂きます。

レーザー加工の事例集

ではここからは、アクリルデポで製作したものや、お客様から実際にご注文頂いたレーザー加工の事例をご紹介します。

アクリルデポ製作例


レーザー彫刻(エッチング)プレート
3,300円(税込)※送料、データ制作費別途要
透明や透明マットのアクリル板にレーザーで文字やロゴマークなどを彫刻できます。
彫刻した部分が白く削れて文字やロゴが浮き出ます。
ご自宅の表札や、会社の看板などにもぴったりです♪

 

切り文字プレート
2,750円(税込)
※送料、データ制作費別途要
こちらは透明のアクリル板に、カラーのアクリル板で製作した切り文字を貼り付けたプレートです。
アルファベットやひらがな、漢字なども製作可能です。

 

1パーツ330円(税込)※アクリルパーツのみ ※送料、データ制作費別途要
こちらは2色のカラーのアクリル板を変形カットし、UVライトペンで貼り合わせています。
好きな色や形でオリジナルのアクセサリーが製作できます♪

 

1個1,100円(税込) ※送料、データ制作費別途要
それぞれ5mm厚の2色のカラーアクリル板を貼り合わせて厚みを持たせています。
2色を貼り合わせることで微妙な色の変化も表現できます。

 

3,300円(税込) ※送料、データ制作費別途要
アクリルミラーをレーザー加工機で変形カットして製作しています。
ガラスのミラーよりも軽くて安全なので、お子様などがおられるご家庭でも使用して頂きやすいです。

 

お客様ご注文例


結婚式ウェルカムボード(彫刻)
6,600円(税込) ※送料別途要
片面マットクリアのアクリル板にレーザー彫刻しています。
透明マットの彫刻もおしゃれでおすすめです。
オリジナルのウェルカムボードはプレゼントにもおすすめです♪

 

 


魚拓(彫刻)
55,000円(税込) ※送料別途要
ガラス色のアクリル板に、お客様から頂いた魚拓のデータを彫刻しています。
彫刻部分がより鮮明に見えるように、黒マットのアクリル板でスタンドもあわせて製作しています。
記念のものなどを残す際にも彫刻加工はおすすめです♪

 

8,800円(税込) ※送料別途要
10mm厚のさまざまなカラーのアクリル板を使用して、丸や三角、四角にカットし積み木を製作しました。
一つのパーツにはお子様のお名前を彫刻しています。追加でお誕生日などの彫刻も可能です。
プレゼントなどにもぴったりです♪

 


ケーキスタンド
8,800円(税込) ※送料別途要
大きさを変えたアクリルの円板を、透明のアクリル棒で接着しています。
既製品にはないサイズやデザインのものでも、アクリルデポならオーダーメイド加工で製作可能です。

 

15,510円(税込)※送料別途要
飲食店の飛沫防止対策用のパーテーションを製作しました。
飲食店などでは、高い透明度を有するアクリル板が最適です。
※木枠や吊り下げ金具はお客様で取り付けて頂いております。

 

レーザー加工はこのようなさまざまなカットはもちろん、彫刻の加工も可能です。
変形カットで、ご希望のサイズや形にカットしたり、彫刻でロゴマークや名前を入れて自分だけのオリジナルのものを製作してみませんか!?

 

 

自作加工のしやすいアクリル板をアクリルデポで見つけよう!

ここまでアクリル板の様々な加工方法についてご紹介してきました。
ご覧頂いたように、アクリル板はプラスチック板の中でも加工がしやすい素材であることが分かりました。
しかし、ご説明した通り、実際に自分でアクリル板の加工までを行うとなると、
それぞれの工具を準備したり、加工の際も様々な注意点をふまえて作業しなければなりません。

せっかく自分だけのオリジナルのものや、理想のサイズや形のものを作ろうと思っていても、
これではお金もかかる上に、時間や手間がかかってしまいます…

そんな時は…アクリル板の購入から、カット・穴あけ・曲げなど、その他様々な加工が可能
アクリルデポをぜひご利用下さい!!

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”豊富な品揃え”
アクリル板はもちろん、塩ビ板やポリカーボネート板などそのほか様々なプラスチック素材を取り揃えています!
また、DIYの際に必要な、アクリルカッターや接着剤などの工具類もアクリルデポでご購入いただけます♪

 

”様々な加工やオーダーメイド加工も”
カット・磨き・穴あけ・接着・曲げ・レーザー・面取り加工・R加工・ルーター加工など様々な加工が可能です。
既製品では見つからなかったサイズや、形も、オーダーメイド加工ならご希望のものをご注文頂けます☆

 

”スピーディーな納期を実現”
豊富な在庫の確保と独自の出荷体制で、全国各地に最短の納期でご提供できるよう最善を尽くします。
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