耐久性のあるポリカーボネートが割れる理由とは！

ポリカーボネートの特徴

ポリカーボネートとは、数あるプラスチック素材の中のひとつです。
ポリカーボネートを略して「ポリカ」「PC」と呼ばれています。

透明色やブラウンスモーク色、透明マット色など、色展開が多くなされている素材で、
カーポートの屋根やサンルームの屋根、外構などによく使用されています。

本記事では「ポリカーボネート」についての特徴と、割れてしまうケースについて解説していきます。
まずは特徴5つをプラスチック素材の代表ともいえるアクリルと比較していきます。

まずは重さについて、実際に重さを算出して比較してみます。

プラスチックの重量計算は、　縦（m） x 横（m） x 板厚さ（mm） x 比重= 重さ（kg）　で算出します。
ポリカーボネートの比重は　「1.2」　です。

例えば、3ｍｍの板厚で、1000mm×1000mmサイズの場合だと、

【ポリカーボネート】　縦　1.0ｍ　×　横　1.0ｍ　×　板厚さ　3ｍｍ　×　比重　1.2　＝約3.6　kg

となります。

他素材と比較してみると、

【アクリル】　縦　1.0ｍ　×　横　1.0ｍ　×　板厚さ　3ｍｍ　×　比重　1.19　＝約3.57　kg

【塩ビ】　縦　1.0ｍ　×　横　1.0ｍ　×　板厚さ　3ｍｍ　×　比重　1.4　＝約4.2　kg

【ガラス】　縦　1.0ｍ　×　横　1.0ｍ　×　板厚さ　3ｍｍ　×　比重　2.5　＝約7.5　kg

となります。

よって、ポリカーボネートはアクリルとほぼ同じ重さ、ガラスの半分以下の重さであることがわかります。
ガラスよりも軽量なので、持ち運びがしやすい素材です。

重量についてアクリルと比較すると、　ポリカーボネート≒アクリル　となります。

続いて高耐久性についてです。

耐久性とは、簡単に言い換えると長持ちする性質のことを言います。
ポリカーボネートは耐久性が高いため、長持ちしやすい素材なのです。

高耐久性についてアクリルと比較すると、　ポリカーボネート≒アクリル　となります。

次に高衝撃性についてです。
ポリカーボネートは高衝撃性の素材なので、衝撃を受けても割れにくいという特徴があります。銃弾用シールドに使われているほどです。
割れにくい素材を使用したいときにおすすめの素材です。※ただし割れやすくなる条件があります。後ほどご説明します。

高衝撃性についてアクリルと比較すると、　ポリカーボネート＞アクリル　となります。

次に高耐候性についてです。
耐候性とは、屋外で使用する際の耐久性のことを指します。太陽光や風雨、温度などに対して変質や劣化を起こしにくい性質のことです。
ポリカーボネートは、高耐候性の素材なので、カーポートの屋根などによく使用される素材です。

高耐候性についてアクリルと比較すると、　ポリカーボネート＞アクリル　となります。

マルシェ・青空市場のイラスト

ポリカーボネートはプラスチック素材の中でも高価です。

ポリカーボネートの相場価格はこちらをご覧ください。(アクリルデポ価格表より)

安価についてアクリルと比較すると、　ポリカーボネート＜アクリル　となります。

高い値札を見た人のイラスト

上記でポリカーボネートは耐衝撃性が高く割れにくい素材だとご説明しましたが、
そんなポリカーボネートも、ある条件の下では割れやすくなってしまうケースがあります。

いったいどんな条件なのでしょうか。

ポリカーボネートが割れてしまう原因のひとつとして「ケミカルクラック」が挙げられます。
「ケミカルクラック」とは、薬品により割れてしまうことです。
身近な例だと、洗剤やアルコールなどの溶剤に弱くいため、それらをポリカーボネートに付着してしまうとケミカルクラックしてしまいます。

食器用洗剤のイラスト布に消毒液をスプレーしているイラスト丸い「NG」のマーク
なのでポリカーボネートを洗う場合は、洗剤やアルコールを使用せずに、柔らかい布で水拭きをするのが適しています。

上記についてまとめると、
ポリカーボネートは割れにくく屋外の使用に適した優秀なプラスチック素材ですが、ご使用の際はケミカルクラックに注意し、汚れを拭き取る時は水拭きで行うとよいという結果となります。

また、特徴について、ポリカーボネートとアクリルを比較すると下記のとおりとなります。